第28回アジア都市建築研究会
「市場空間の成立と変容 〜香港都市形成史の一断面〜


■ 講師:木下 光(関西大学 建築学科・助手)
■ 日時:1998.06.17


 市場とはそこに暮らす人々の生活を支えている重要な装置であり、個々の食文化を色濃く反映させる空間でもある。香港では、この中国人の市場をイギリスが管理するという植民都市特有の構図が見られ、それゆえこの市場空間がどのように成立し、変化してきたかという歴史は、香港の都市形成の過程を垣間みせてくれる。
 また、市場は香港の高密度な居住形態が維持され続けている背景の一つであり、その市場空間の変化は居住形態やコミュニティの変化とも連動していると考えられる。このように市場を用いて、居住のかたちから都市のかたちまで、香港の歴史を論じてみたい。
 そして、「返還」によってうみだされた新空港関連プロジェクトが市場と居住形態の関係や都市構造に今後、どのような影響を及ぼすか最後に触れたい。